【ネタバレあり】「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」映画と現実の違い・舞台裏 他トリビアまとめ

ブライアン・クランストン主演映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」は明後日7月22日から全国ロードショー!一足お先にオンライン試写会で観ることができたので、現実との違いや舞台裏など、映画に関するトリビアをまとめてみました。

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以下、「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」のネタバレ全開です!未見の方はスルー推奨!

現実との違い

架空の人物が登場している

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劇中、「ハリウッド・テン」の一人として「アーレン・ハード(演:ルイ・C・K)」という人物が出てきますが、この人は複数の「ハリウッド・テン」メンバーのイメージを合わせた架空のキャラクターだそうです。ちなみに劇中のアーレン氏の死因は肺がんですが、「ブレイキング・バッド」のウォルターも肺がんでしたね。

トランボの奥さんはバツイチではない(正式には)

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LA TIMESなどの記事によると、トランボの奥さんクレオ(演:ダイアン・レイン)は、ウェイトレスをしていた時に友人の紹介でトランボと出逢い、22歳で結婚。トランボの死後も生涯再婚しませんでした。ウェイトレス時代には、グラスを使ったジャグリングでチップを稼いでいたとか。劇中でも技を披露していましたね。
映画ではトランボとの結婚以前に「ハル」という人物と結婚していたことになっているクレオですが、いろいろ探してもバツイチ情報が出てこなかったので、以前ここに「実際にはバツイチではなかったようです」と書いてました。が、間違ってましたすいません…!
デイモン祥子さんからコメント欄にいただいた情報によると、本当に結婚していたそうです。が、相手に妻がいたため無効になったとのこと。経緯はデイモンさんからいただいたコメントをどうぞ↓

クレオはハルと結婚してます。が、妻がいるのにも関わらず離婚が成立したと偽った結婚だったので無効になりました。ハルがクレオとの式を強行したのは、トランボがクレオとの初デートに漕ぎつけ焦ったハルがクレオに強く結婚を迫ったのが原因なのでなんとも皮肉な話です。自分が行く先々にトラブルが待ち構えてると語ってますけど、まさにトラブルメーカーの面目躍如ですね^^; 以上、トランボ原作本より 

情報ありがとうございますー!

クレオの前の夫の名前「ハル」も、クランストンが「マルコム・イン・ザ・ミドル」で演じた役の名前が「ハル」だったので「ファンサービス?」と思ってましたが、事実そのままだったようです。

実際には引っ越したのはメキシコ

劇中ではトランボの釈放後に一家が引っ越したのは同じアメリカ国内で、単に大きな豪邸から小さな家に越したようになっていましたが、実際は高まる共産主義バッシングに命の危険を感じて、家族を連れてメキシコに逃げたようです。引っ越したというより「逃亡した」といったほうが正しいかも。また、かなり貧しい生活を送ったようですが、劇中ではそこまで困窮した感じではなかったですね。

役者のエディは実際にはトランボより年上

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役者のエディ(エドワード・G・ロビンソン)は実際にはトランボより12歳、ジョン・ウェインより14歳年上ですが、劇中ではずいぶん若くなっています(エディを演じたマイケル・スタールバーグはブライアン・クランストンより12歳年下)。

「黒い牡牛」の脚本家「ロバート・リッチ」は実在する

「黒い牡牛」を書いた脚本家「ロバート・リッチ」はトランボの偽名で実際には存在しない人物ということになっていましたが、実はこの名前、あの映画プロダクション社長(フランク・キング)の実在の甥の名前だそうです。しかもこの甥、名前を使われただけなのに「黒い牡牛」の著作権を主張したようですが、キングさんが拒否したとのこと。映画同様男前な人だったようです。

ウォルト・ディズニーも共産主義排斥に熱心だった

劇中では共産主義排斥運動を熱心に行った人物として俳優のジョン・ウェイン(演:デヴィッド・ジェームズ・エリオット)やコラムニストのヘッダ・ホッパー(演:ヘレン・ミレン)がクローズアップされていましたが、当然ながら、当時は他にも数多くの有名人が声高に共産主義排斥を唱えていたようで、日本でも人気だった往年の名優チャールズ・コバーンやゲイリー・クーパー、クラーク・ゲーブルをはじめ、あの「夢いっぱい!みんな大好き!」なディズニーの創設者ウォルト・ディズニーも「アメリカの理想を守るための映画同盟」に参加していました。当時はそれが「主流」だったんですねー。

用語

アンフェタミンってもしかして…

何度かトランボがお風呂の中で原稿をタイプしているシーンが出てきますが、これは長時間座って仕事をしていたせいで腰を傷め、医者に「常に温めておくように」と言われた結果の苦肉の策だったようです。トランボが痛みを抑えるために飲んでいる薬「アンフェタミン」は「ブレイキング・バッド」でお馴染みの「メス(メタンフェタミン)」の元になるもので、要は覚せい剤。当時は違法薬物ではなかったため、第二次世界大戦で兵士が多様していたことでも知られています。

「アイクとディック」って?

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一家が引っ越すシーンで、トランボが「Ike and Dick(アイクとディック)」という看板を見て悲しげな表情を浮かべますが、このアイクとディックとは、アメリカ大統領を務めたアイゼンハワーニクソンのこと(ニクソンはアイゼンハワー時代には副大統領、のちに大統領に)。どちらも強硬な反共派として知られ、特にニクソンは「反共の戦士」とまで言われていたそうです。

トランボの脚本とトランボ自身には共通点が

映画評論家の町山智浩氏によると、トランボが書く脚本には、彼自身の経験が色濃く反映されているようです。例えば劇中にも登場する「ローマの休日」の真実の口のシーンは、トランボが議会で宣誓させられた経験が活かされたもので、「スパルタカス」のラストでスパルタカスをかばって奴隷たちが口々に「私がスパルタカスだ」というシーンは、自分が赤狩りで名を売られたことに対し「ハリウッドは戦うべきだった」と主張している…などなど。映画「パピヨン」の最後のセリフ「ざまあみろ!オレは生きてるぜ!」も、トランボ自身の言葉なのではないかとおっしゃっています。なるほどー!
詳細はこちら→町山智浩 映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」たまむすび | Youtube

舞台裏 & その他トリビア

執筆シーンはほぼアドリブ

監督のジェイ・ローチによると、トランボが一人で机に向かっているシーンやバスタブで脚本を書いているシーンのほとんどは、ブライアン・クランストンが即興で演じたそうです。

あのシーンでは正面からも撮影していた

刑務所に送られたトランボが、素っ裸になって取調を受ける例のシーン、実際には真正面からも撮影していたそうです。ブライアン・クランストンいわく「(カットされたのは)観客の気が散ると思われたのかな」とのこと。
猿渡由紀氏によるインタビューはこちら↓
ブライアン・クランストン「あの部分も正面から撮ったのにカットされた。気が散ると思われたかな」(猿渡由紀) – 個人 – Yahoo!ニュース

トランボ役の候補には、当初別の俳優の名前も出ていた

企画当初、ダルトン・トランボ役にはあのゲイリー・オールドマンも候補に挙がっていたとか。あれ…そのバージョンもちょっと観たいかも…。

カーク・ダグラス本人もこの映画を気に入っている

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ブライアン・クランストンがラジオ番組で語ったところによると、カーク・ダグラス氏ご本人(現在99歳でご健在!)もこの映画を気に入っているそうです。ただ「本人役を演じてくれという依頼がこなかった!」と不満を言っていたとか。おちゃめだー。
また、カーク・ダグラスを演じたディーン・オゴーマンがアドバイスを求めてご本人に手紙を書いたところ、ダグラス氏は「プロフェッショナルであれ、自分の本能を信じろ。カーク・ダグラスを演じようなんて思わなくていい」と返信をくれたそうです。

トランボの作品が元になった映画に出演していたキャストが

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B級映画プロダクション社長キングを演じたジョン・グッドマンは、映画「オールウェイズ」に出演していますが、この「オールウェイズ」はトランボが脚本を書いた「ジョーという名の男」という映画(1943年に公開)のリメイクだそうです。

時代考証的なミスが少しある模様

IMDbによると、「テーブルに置いてあるカップが劇中の時代より40年ほど後に発売されたもの」だとか、「オスカーの授与の際『Oscar goes to…』と言っているが、1990年代までは『The Winner is…』だった」とか、細かーい時代考証的なミスがあるようです。時代ものにはつきものですが、他にも細々あるようなので興味のある方はIMDbをどうぞ→ Trumbo(2015) – Goofs | IMDb

ネタバレなしの感想も書いたので、よかったらこちらもどうぞ↓
【ネタバレなし】ブライアン・クランストン主演映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」あらすじ・感想