「ブレイキング・バッド シーズン6の制作決定!」というホラがネットを駆け巡る

昨日、海外の某サイトに「ブレイキング・バッド』シーズン6の制作決定!撮影は12月に開始。ウォルトは死んでいなかった!」という記事がアップされました。信じる人いないだろうなーと思ってスルーしてたんですが…。

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ニセニュースサイト「NBC.com.co」のスクリーンショット

私がこの記事を知ったのは「ブレイキング・バッド」でゴンゾを演じたヘスス・ペイヤン氏(@JESUSJR2012)のこのツイート。

またシーズン6ネタかー?と思いつつ、実際に出演していた方のツイートだし…と半信半疑でリンク先を見に行くと、まず目に入ったのがしょぼい「NBC」のロゴ。あれー?何この手作り感ー、と思いながらも読んでみると、こんな感じの記事が…(超絶意訳)。

ウォルターは死んでいなかった。数多くの受賞歴を誇るあの大人気ドラマのシーズン6がやってくる!
このショッキングかつエキサイティングなニュースはインターネットの掲示板やうわさ話からではない。製作者のヴィンス・ギリガンその人がNBCに語った。「ウォルターは死んでいない。ブレイキング・バッドもね」この画期的なドラマの脚本家でありディレクター、製作総指揮者である47歳のギリガンは語る。「何ヶ月も秘密にしてきたけど、遂に秘密を明かすよ(※)

「秘密を明かす」は原文では「Cat’s out of the bag」になっています。「ブレイキング・バッド」シーズン1エピソード2のタイトルは「Cat’s in the Bag」。こういう小ネタを挟むのも憎い。小憎らしいのではなく、普通に憎い。

実際にはもっともっと長い文章ですが、この辺りまで読んで「やっぱなんかおかしい」と思い、改めてそのページのURLを確認すると「NBC.com.co」。あ?co?
さらにサイドバーには「オバマが3期目の大統領選出馬を表明」とある。あっ、これあかんやつや。

「アメリカにもあるんだ虚構新聞」と思いつつ、ページをそっ閉じしました。

信じた人も少なくなかった!

ところが、今朝になって複数の海外ニュースサイトに「『ブレイキング・バッド』シーズン6の記事は嘘ですよ」という記事が出ていたので、騙された人が結構いるのかなー?とTwitterを見てみると、なんと本物のNBCの記者さん始め、たくさんの人が「マジで?イエー!」「今のところ2015年に起きたことで一番嬉しい」「今週最高のニュース」とかツイートしていました。これ書いてる今も現在進行形で次々喜び(または戸惑い)のツイートが…。

もちろん偽記事と見破ってる人もいますが、少数派。ホラだと気づいた人はあんまりツイートしなかったのかも。

ニュースサイトre/codeによると、一時「Breaking Bad Season 6」でGoogle検索するとこの記事がトップに出ていたようです(リンク先にスクリーンショットあり)。
現在は5月にアップされた別のホラ記事がトップになっていますが(おい)、この記事、なんと今回のものとほぼ全く同じ文面のようです(全部読んでないけど)。撮影が始まるのが12月でなく8月になっていて、その当時も1万件以上シェアされています。さらに昨年の8月にも同じ文面の記事が出回っていたようで…。

「ブレイキング・バッド」のシーズン6や映画化に関するウソは定期的に話題になっているようです。

ヴィンス・ギリガン曰く「昔は良かったと言われたくない」

製作者のヴィンス・ギリガン(本物)は以前EW.comで「ブレイキング・バッド」のエンディングについて聞かれた時に、多くのTVドラマは長く続けられるようデザインされているが「ブレイキング・バッド」は最初から有限の(終りがある)物語だと言っています。さらに、これほどファンに愛されているシリーズを終わらせたくない気持ちはスタッフみんなにあった、と認めながらも「それよりも僕が怖いのはみんなが『(ブレイキング・バッドは)昔は面白かったけど、落ち目になったなー。ピークはずっとずっと昔に終わった』とか言われること」だとも言っているようです。そんなギリガンさんが今更「シーズン6!」と言い出すとは考えられないですね。

私は虚構新聞は大好きですが、ヘッダーにドーンと「虚構新聞」と書いてあり、虚構と知ってて読むから楽しいんであって、今回のようにしょぼいロゴながらNBCを名乗っているのはちょっと悪質だなと思います。実際に沢山の人が全力でぬか喜びしているのを見るとなんとも言えない気持ちに…。

このサイトは以前にも何度か釣り記事で大いに世間を騒がせたことがあるようです。今後はウソっぽい記事を見つけたらまずURLを確認するようにしようっと。みなさんもお気をつけくださいー。

【追記】 このニセサイトNBC.com.coに対し、本家NBCユニバーサルは法的にサイトの削除を求めているようです(via Variety)。が、ニセサイトは「ロゴ使ってないしパロディだし問題ない」と拒否しているとのこと。ずーずーしい。