ガスの最期のシーンは19回も撮り直された

ヘクターの自爆後、ガスは一見ノー・ダメージでヘクターの部屋から歩いて出てきますが、カメラが回り込むと実は…というあのシーン、なんと19回も撮り直されたとのこと。

放映された映像では、爆発シーンとガスが部屋から出てくるシーンはシームレスにつながっていますが、実際には「爆発シーン」「ガスのシーン」の2つを繋いだもので、このガスが出てくるシーンだけ何度も撮り直したそうです。

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via Inside the Explosive Finale (DVD)

まず爆発シーン。あれは実際には爆発ではなく、ものすっごい圧力をかけた窒素を一気に開放しているそうですが、この日のために何度もテストを繰り返していたお陰で、本番では一発OK。

ところが次にガスが出てくるシーンでは、何度撮っても製作者ヴィンス・ギリガンがOKを出さなかったようです。現場にいたプロデューザーのミッシェル・マクラーレン(Michelle MacLaren)は、メイキング動画「Inside the Explosive Finale」で「ギリガンにとって、爆破後の煙の流れやエキストラの看護師さん二人の演技、ガスが出てくるタイミングからネクタイを直すタイミングまで、全てが完璧でなければならなかったのだと思う」と語っています。
また、撮影後ギリガンは編集者に「どれがどのテイクか言わないで」と頼んでから撮ったもの全てを見直し、やはり最後の19テイク目のものを選んだそうです。実際に放映バージョンに使用されたのも19番目のテイクでした。

もちろん爆発直後と19回も撮り直した時点では煙の流れも違うし、役者が歩くために瓦礫をよけたりもしたそうですが、デジタル合成で違和感なくつないでいます。これは半分なくなったガスの顔と背景を見事に合成したビジュアル・エフェクト・スーパーバイザーのビル・ポウロスキ(Bill Powloski)氏の仕事。放映バージョンを見るとどこをつないだのか全くわからないですね。

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ブライアン・クランストンやマーク・マーゴリスも激励に

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Breaking Bad: Behind The Scenes via eBaums World

このシーンの撮影には直接関係なかったウォルター(ブライアン・クランストン)も現場に駆けつけています。クランストンいわく「ガスの最期を見届けたかった」とのこと。メイキング映像では、劇中では敵同士だった二人が笑顔でハグしあってたり、この時点では死んだはずのヘクター(マーク・マーゴリス)もひょこひょこ歩いて見に来ていました。ほのぼの。

実際に放映されたシーンはこちら。爆発から倒れるまで1分もないですが、大変な苦労があったんですね。

ガスの演技はもちろんのこと、ヘクター(マーク・マーゴリス)の顔芸の素晴らしさよ…! Breaking Bad – Gustavo Fring’s Death Scene
Inside the Explosive Finale (DVD)