ジェシーはシーズン1で死んで、ウォルターが復讐の鬼になる予定だった

ジェシーは当初の予定ではシーズン1の最後で死ぬはずだったというのは結構有名な話ですが、なぜ死なずにすんだのか?また、もし死んでいた場合どうなるはずだったのか?をまとめました。

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死ぬ予定だったジェシーが生き残った理由

当初、ジェシーはドラッグの取引でヘマをして、格上のディーラーに殺されてしまう予定だったそうですが、実際にはそうはなりませんでした。ではなぜジェシーは生き残ったのか?

よく言われるのが、脚本家のストライキのおかげという説。2007年11月5日に始まった全米脚本家組合(WGA = Writers Guild of America)の大規模なストライキには数多くの作品が影響を受けました。当初シーズン1を撮影中だった「ブレイキング・バッド」も、エピソード9までの予定だったシーズン1を、急遽エピソード7までに短縮することを余儀なくされたようです。そのせいで、エピソード9で死ぬ予定だったジェシーが生き延びることになったというわけです。

(WGAの2007-2008のストライキで影響を受けた映画やドラマの一覧がこちらにありますが、すごい数です→Effect of the 2007–08 Writers Guild of America strike on television

もうひとつはジェシーを演じたアーロン・ポールの演技力&人柄と、ウォルターを演じたブライアン・クランストンとアーロンとの”化学反応”の素晴らしさが脚本の方向性を変えたというもの。製作者のヴィンス・ギリガンは様々なインタビューやポッドキャストで、自身も他のスタッフもアーロンの演技を見て「ジェシーを殺してしまうのは大きな間違いだと早い段階から気づいていた」と言っており、また、ジェシーが「生き延びた」のは厳密に言えばストライキのおかげではない、とも言っているので、こちらのほうが大きな理由だったようです。

このインタビューでも話題に。アーロンは「脚本家のみんな、ありがとー!愛してるー!」と言ってますねw Breaking Bad – Aaron Paul Almost Got Killed Off (Paley Interview) | Youtube

ちなみに、アーロン・ポール自身がジェシーが死ぬ予定だったことを知らされたのはエピソード5を撮影中の頃だったようです。
ギリガンから「実は死んでもらう予定だった」と聞かされた時は「まるで(違反が見つかって)警察に車を停められた時のような気がした」そうです。アーロンの顔から血の気が引いたのに気づいたギリガンは、直後に「その予定はなくなったから安心して!」と言ったそうですが、アーロンは「今はってこと?じゃあいつか殺すかもってこと?」と思ったらしく、その後もいつジェシーが死ぬことになるのかとずっと心配していたとか。共演者はそのことでよくアーロンをからかっていたようで、なかでもブライアン・クランストンはジェシーが退場する気配が全くないエピソードでも「今まで君と一緒に演じられて光栄だったよ…」と言いつつハグしてきたりしたそうなw。

ジェシーが死んでいたらその後どうなっていたのか?

ギリガンはジェシーが死んだ場合のストーリーを漠然とこんなふうに考えていた、とインタビューやポッドキャストで明かしています。

ジェシーが殺されたことに強い責任を感じ、苦しみ、怒り狂ったウォルターは、復讐のためジェシーを殺したディーラーを拉致し、地下室に監禁します(ちなみにこのディーラーが誰かというのもハッキリしていなかったそうなので、トゥコではなかった可能性も)。
拉致したディーラーにウォルターは毎日拷問を加えます。しかも足の指を一本一本切り落とし、失血死しないように傷口をバーナーで焼く…という陰惨な拷問だったようです。ただ、ウォルターはディーラーに逃げ道も用意していました。拷問に耐え切れなくなったら自殺できるように、ワイヤーを巡らせてディーラーが体を起こすとショットガンが彼に向けて発射されるような仕掛けを作っておいたようです。ただこのディーラーも一筋縄ではいかない男で、なかなか自殺を選ばない。そうこうしているうちにウォルターの息子ジュニアが監禁現場を見つけてしまい、哀れなディーラーを助けようとします。ところが相手がウォルターの息子だと気づいたディーラーは仕掛けのショットガンを発射、結果二人とも死んでしまう…というアイデアだったとか。

ええええーーーー?

ちょっといきなりダークすぎるし、シーズン1時点のウォルターにこんなことができたかなーとも思ったり(シーズン5あたりならやるかも)。ギリガンも周りから「本気じゃないよね?」「ちょっと…あなたおかしいんじゃないの」と言われたりしたそうです。こっち方面に行かなくて本当によかった…。

そもそもジェシーのいない「ブレイキング・バッド」なんて考えられないですしね?平均年齢は上がるしハゲ率もあがるし、ジェシーがいなかったら癒やし担当のバッジャーやスキニー・ピートも退場したかと思うと…。本当に良かった(そうじゃない)。

この「別バージョン」についてギリガンが語っているポッドキャスト(英語)はこちらで聞けます→ Breaking Bad Insider 516。ただし、最終話「フェリーナ」時点のポッドキャストなので、最後まで見終わっていない方は要注意です。