シーズン2ラストにそっくり、しかも「ウォルター・ホワイト」が関わった事故が実際にあった

1980年代に「ブレイキング・バッド」シーズン2ラストの「あのシーン」にそっくりな事故が実際に起こっていたようです。しかもその事故に関わったある男性の名前は「ウォルター・ホワイト」。

以下シーズン2ファイナルに関する壮大なネタバレがあります。未見の方は注意!

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1986年8月31日、ロサンゼルス国際空港に進入中の旅客機と個人所有の小型機が上空で空中衝突するという事故が発生。旅客機はアエロメヒコ航空498便、小型機はクレイマー一家が所有するパイパーという機体で、事故によって両機に搭乗していた67名全員と落下地点の15名が亡くなりました。地上にいた人が犠牲になった人数ではアメリカ史上最悪の航空機事故だそうです。

詳細はこちら → アエロメヒコ航空498便空中衝突事故 | Wikipedia

ブレイキング・バッド」シーズン2の最終話「アルバカーキ」でも、アルバカーキ上空で旅客機と小型機が空中衝突してしまいます。

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実際の事故の写真 via Press Telegram。パイパーは無人の小学校の校庭に墜落、航空機はセリトス(ロサンゼルス郊外の町)の住宅街に激突。家は破壊され(4軒全壊、7軒に被害)、火災が起こり15名の方が亡くなりました。

アエロメヒコの事故が「ブレイキング・バッド」のエピソードのヒントになっているかどうかは不明ですが、アメリカでは「航空機の安全の歴史を語る上で欠かせない重要な事故」で、この事故がきっかけで衝突防止装置(TCAS)等の搭載が義務付けられるようになったそうですので、「ブレイキング・バッド」制作陣もこのことが頭にあったのではないかと思います。

事故機を誘導していた管制官の名前が「ウォルター・ホワイト」

「ブレイキング・バッド」では、衝突事故の原因は管制官ドナルド・マーゴリス(ジェーンの父親)の誘導ミスでした。

一方、アエロメヒコの事故でも責任はパイパー機と連邦航空局の双方にあるとされ、管制官の誘導ミスも問題視されたようです。しかも「ブレイキング・バッド」的にちょっと驚いたのは、この時航空機を誘導していた管制官が、なんと「ウォルター・ホワイト」という名前なんだそうです。

当時35歳だったWalter Richard White氏は、別の小型機に気を取られてパイパー機を見逃した可能性を裁判で問われました。事故から4ヶ月後に書かれたLAタイムズの記事によると、あまりのショックに事故後数日間の記憶がないと供述しており、その後もトラウマに苦しんだようです。同僚によれば陸軍でも管制官を務めた経験があり、大変優秀な人物だったとか。

英語版のWikipediaのアエロメヒコ事故の記事には「ブレイキング・バッド」に良く似たの事故のエピソードがあること、ドラマでは事故の遠因が主人公のウォルター・ホワイトにあったが、実際の事故の管制官の名前もウォルター・ホワイトであった、と書かれています。

ちなみにシーズン3でウォルターが「テネリフェ空港の事故」に言及していますが、これは1977年に2機のジャンボジェットが空港で衝突、600人近くが死亡したという大惨事で、死者数において史上最悪の航空事故だそうです。

詳細はこちら → テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故 | Wikipedia