待ってたー!Netflixついに解禁!予定より数時間早いサービス開始で登録が殺到するかなーと思いきや、特に問題もなく登録→即「ベター・コール・ソウル」一気見しました!あああ幸せー!興奮状態のままちょっと感想とか書いてみます。
ちょっとインスタグラム風ジミーさん © AMC
ご存知の通り「ベター・コール・ソウル」は「ブレイキング・バッド」に登場する悪徳弁護士ソウル・グッドマンの前日譚ですが、「ブレイキング・バッド」で最初にソウルが登場した時、のちにこの人が主役のスピン・オフができるなんて、誰が想像したでしょうか?少なくとも私はしてなかったわ全然。むしろ登場したての頃は「うさんくせぇー!ヤな奴ー!」と思ってました。ごめんねソウル…。当初はウォルター脅したりしてたし、なんかアブなそうだったし。でも、その後「それほどおかしな人じゃないんだな…」「わりといいとこもあるじゃん」からの「うわぁ…かわいそう…」になるんですけども。
「ベター・コール・ソウル」エピソード1冒頭のモノクロのシーンが、その「かわいそう」な感じで終わったブレイキング・バッドの続き(※)になっていていきなりウケました。でもその後のしんみり具合がもう…。
【UPDATE 2015/9/12】※エピソード1冒頭について、その後観た方のいろんな感想を読んでみると、モノクロのシーンがブレイキング・バッドの後の話だと気づかなかった人(これはかなり多かった)や、メインで写ってるおじさんがソウルだとさえ気づかなかった人もいたようです。このシーンについてのトリビアはこちら→冒頭、「ブレイキング・バッド」でソウルが言った通りになっている
その後「現在(=「ブレイキング・バッド」の6年前)」になってジミー(ソウル)の全然パッとしない新人弁護士時代が描かれます。当たり屋とか看板のシーンは「あー、ソウルの片鱗あるあるー」と、まるで知人の昔話を聞くオバちゃん的なポジションで観ていた私。でも、あの何かと上手くいかなくて、なんとかしようともがいてる感が人事ではなく、それでもくじけず頑張ってる姿(ってそんなお固い話じゃないですけどね)は見ていて気持ちよく、ちょっと切なかった。ゴミ箱のシーンは至高。
ソウル、一時期は結構真面目に弁護士の道を歩もうとしてたんですね…(しみじみ)。手口は当時からいろいろとアレですが、目指すところは兄チャックのような”真っ当な”弁護士だったんだなと。それなのにチャry(ネタバレ自粛)。
笑えるシーンあり、ウルウルくるシーンありで、いつの間にか「ソウル」がすっかり「ジミー」になってしまい、一緒にいろいろ心配してしまう…というギリガン・マジック全開でした(「ベター・コール・ソウル」「ブレイキング・バッド」の製作者、ヴィンス・ギリガンさんのことです念のため)。
予想に反して…というかある意味予想通りでもあるんですが、「ベター・コール・ソウル」は「ブレイキング・バッド」とは全く違うドラマになってました。もちろん本編の匂いみたいなものはあるんですが、「ブレイキング・バッド」で次から次へとジェットコースターみたいにいろんなことが起こってヒヤヒヤさせられたのに比べると、「ベター・コール・ソウル」はそこまでの上下はなくて、どちらかというとじわじわくる感じ。それでも最後まで全く飽きることも中だるみもなく、ほぼ1日でシーズン1を見終わってしまいました。
正直言って、当初「ソウルでスピン・オフ」「ブレイキング・バッドより前の話」と聞いたときは、昔っからもっと小ズルくて「いろんなトラブルに巻き込まれるけど強引に解決しちゃうよ!ソウルに電話しよう!」という、ややコメディよりのドラマになるのかな?と、もしそうだったらあんまり…と思ってたんですが、全然違った。「ブレイキング・バッド」よりもやや大人向けな感じさえしました(繰り返しますがそんなお固い話じゃないですけどね)。ただ、その分派手さは「ブレイキング〜」には全然負けるので、その辺りの評価は分かれるかもしれません。まだシーズン1ですし、今後どうなるかはまだわかりませんけども。
ちなみに個人的にシーズン1で一番盛り上がったのはあの方が登場したシーンでした。思わず声出たわw。実は海外のニュースサイトや掲示板読んじゃってたので出てくるのは知ってたんだけど、実際に見ると「うひょーーー!」ってなりました。
シーズン1の個人的神回はマイクの演技がすごかったエピソード6「Five-O」。それと、最終話ラストのジミーの何かを決意したような表情には素で目が潤みました。痛々しかった。ボブ・オデンカークさんにはぜひエミー賞取って欲しい!もちろんマイク(ジョナサン・バンクス)も(※)。
【UPDATE 2015/9/22】エミー賞、残念ながら本年度の受賞は逃しました。詳細はこちら → 【悲報】ベター・コール・ソウル、まさかの全敗!第67回エミー賞発表
あと、ジミーの旧友マルコさんが密かにお気に入りです。ジミーといいマルコといい、ギリガン氏はほんっっとうに「愛すべきダメ人間」を描くのが絶妙に上手いと改めて思いました。あっ、それと同じくらい鬱陶しい女性を描くのも天下一品だなと。ケトルマン夫人のイライラ感がパねえ!です。すっごい美人なのに出てくると「うぁああ…」ってなるくらい。反対にキムの清さが引き立つわー。
…というわけで興奮のあまり支離滅裂ですが、とにかく期待を1mmも裏切らないシーズン1でした!シーズン2(来年だけど)が楽しみすぎる!
【余談】一つ気になったのは「ブレイキング・バッド」を観てない人にはどうだったんだろう?ということ。本編なしには、言っちゃえばただのさえないおっさん弁護士の話ですからね?「ブレイキング・バッド」観てないけど面白い!という感想も随所で見ましたが、私自信はもう「ブレイキング・バッド」なしの「ソウル」を想像できないので、ソウルだけ観た人の感想も是非聞いてみたいです。
でもねー「ブレイキング・バッド」観てから観たほうが絶対!面白いと思うの。まだどっちも観てない人は、Netflixに「ブレイキング・バッド」も全シーズンあるので、先に観てから「ソウル」を観るっていう流れを全力でオススメしておきます。