「ベター・コール・ソウル」S2E10「引き金」に「ブレイキング・バッド」のあるキャラクターを登場させる案があったようです。残念ながら実現しませんでしたが、その人物とは?
以下、S2E10「引き金」のネタバレを含みます。未見の方は注意!
2016年3月のPaleyFestで製作者ヴィンス・ギリガンが語ったところによると、シーズン・ファイナルに「ブレイキング・バッド」のあるキャラクターを登場させる「完璧で自然で、筋の通った機会」があったそうです。ところが同じく製作者のピーター・グールドや他のライターさんたちに反対されて実現しなかったとのこと。
このキャラクターについて、私は最終話の予告記事を書いた時点では「ガスのことかな?」と思ってたんですが、UPROXXなどでは「頭に怪我をしたチャックの検査をするスタッフとしてハンクの妻マリーが登場する予定だったのでは?」という予想も出ていました。というのも、「ブレイキング・バッド」でマリーは技師として放射線医学センターに勤めていたから(実際に働いているシーンはほとんど出てきませんでしたが)。
前出のPaleyFestでギリガンは「シーズン・ファイナルを観れば誰のことを言っているかわかると思う」とも言っていたようで、私は観終わった後も「やっぱガスだよね!あの『Don’t』のメモの替わりにご本人登場じゃいきなりすぎるし」とか思っていましたが、ファイナル放映後にギリガン&グールド両氏が語ったところによると、このキャラクターとは、やはりあの紫大好きマリー・シュレイダーさんのことだったようです。
白衣を着たマリーさん。「ブレイキング・バッド」S5E3「新しいチーム」より
ギリガン曰く「僕は楽しい案だと思ったんだけどね。(シーズン・ファイナル冒頭で)チャックは病院にいてCT検査を受けるところだ。そこで、あの素晴らしいベッツィ・ブラント演じるマリーが機器を操作するスタッフのひとりとして登場したら楽しいだろうなと。だけど、ピーターと他のライターが反対したんだ。(あのシーンでは視聴者に)チャックの頭にある恐怖と激しい苦痛を正面から観て欲しかったから」。グールドたちが言った通り、マリーを登場させていたら視聴者の気持ちが本筋からそれただろうから結果的にはこれでよかった、とも言っています。
今後のシーズンでマリーが登場する可能性については「できることなら『ブレイキング・バッド』のキャラクター全員を登場させたいよ!」とのこと。ただ、「やたらと登場させすぎないよう自制している」のだそうで、これまでもいろいろなインタビューで両氏が答えているように、必然性のない登場はさせないという姿勢は今後も守られそうです。
前出のギリガン&グールドのインタビューを報じたEWがベッツィ・ブラントにコンタクトを取ったところ、本人はマリー登場の可能性を全く知らなかったようです。「ウソでしょ!?あの人達と話したのに何も言ってなかった!」とのこと(マリーの声で再現されるわー)。ギリガンは「ブレイキング・バッド」の頃から演じるキャラクターにこの先何が起こるかあまり言わなかったようです。「もしそのとおりにならなかったら、ガッカリするでしょ。だから(今回何も言われなかったことも)尊重するわ」
「ベター・コール・ソウル」最終話も観たそうで、曰く「マリーがあそこにいちゃダメよ。あのシーンの後ろにマリーがいてどうするの?紫を着て、たぶん誰かをからかったり?」。でもチャックを演じるマイケル・マッキーンの大ファンなので、今後もし共演できる機会があるならぜひ参加したいそうです。全文はこちら→EW