ソウル・グッドマンの電話番号が実際に通じることは以前別のトリビアに書きましたが、実はグッドマン法律事務所の公式サイトも存在します。
ソウルのオフィシャルサイトは、シーズン2ラストに関するネタバレが含まれています。
シーズン2を見終わっていない方はネタバレ注意!
ソウル・グッドマン法律事務所オフィシャルサイト。左上の写真w © AMC
DUI? Dealing Drugs? Better Call Saul! 飲酒運転?麻薬取引?ソウルに電話しよう! ※音が鳴ります。
劇中でソウルが「詳しくは私のサイトを見てくれ」とか言ったりするシーンはなかったと思うんですが、なぜか存在するオフィシャル・ウェブサイト。これがすごい。なにがすごいって、動画や小ネタが満載で充実度&サービス精神100%なんです。「ブレイキング・バッド」ファンなら小一時間は楽しめるサイトになっています。
まず、アクセスするとすぐに画面右上にソウルが現れ「交通事故ですか?ソウルに電話しよう!」と言ってくれます。全文はこちら↓。
Traffic accident? Better call Saul. Injured on the job? Call now! Confess to a homicide? What are you waiting for? Hi! Welcome to the law offices of Saul Goodman and Associates. From parking tickets to mass murder, from slip and fall to bomb fraud, Saul Goodman and Associates is your one stop shop for all your legal needs. This week only, two for one misdemeanor shoplifting arrest for the price of one. How can I do it? Because I care.
So if they say you’re breaking bad, you better call saul!
以下意訳。
交通事故ですか?ソウルに電話しよう! 仕事中の怪我?今すぐ電話を!殺人を自白したい?何をためらってるんです?やあ、ソウル・グットマン・アソシエイツ法律事務所へようこそ。駐車違反から大量殺人まで、転倒事故から偽爆破予告まで。ソウル・グッドマン・アソシエイツはあなたの全ての法的ニーズにお応えする総合事務所です。今週に限り、一回分の値段で二回の軽犯罪、万引きでの逮捕承ります。どうしてそんなことができるかって?なぜなら私はあなたを心配しているからです。
もし誰かにお前ワルになってるな(You’re breaking bad)と言われたら、ソウルに電話しよう!
駐車違反から大量殺人まで…。ソウル有能すぎです。
「ご相談(consultations)」ページ(トップページと同じ)ではソウルがどんな相談に乗れるのか動画で答えています。
“Saul Says: “Sue ‘Em Now” — Better Call Saul Webisode” via Youtube © AMC
現在、とある顧客の数百万ドルの案件を扱っているというソウルが「あなたも訴えることができる!」と言っているのは、「警察、図書館、建設会社、学校関係者、清掃会社、金融機関(地元のでも国際銀行でも)、ご近所さん、ご家族、教会、ユダヤ系教会、その他宗教団体、雇い主、雇い主の顧客、不動産仲介業者、供給会社、ガラス吹き工、海外企業、あなたが使ったドラッグの元になる薬を作った企業、障害のあるアーミッシュのご年配、あなた自身」…だそうです。最後の数個がなんか違う。
“Tiger Trouble? Better Call Saul! – Better Call Saul Webisode” via Youtube © AMC
不法にトラを飼っていて、子供がフェンスを登ってしまい…捕まった!そんな時はどうしたらいいのかソウルが教えてくれます。
まず「俺のトラじゃない」と繰り返すこと。ではどっから来たのかと聞かれたら「動物園」と言うこと。週に80ポンドも生肉を買ってるのはなぜか聞かれたら「低炭水化物ダイエットをしている」と言うこと。至急トラをテキサスに連れていくこと。「なぜならテキサスではトラはまだ合法だから!」…といいつつ、画面下には「一切の責任を負いかねます。法執行機関に嘘をついてはいけません」云々と注釈が流れます。
Youtubeで、この動画のコメント欄に「これチャックが見たらなんて言うかな…」というコメントがあって、すっごいうなずきましたw。
“Letters To Saul: Did I Murder an Old Man? – Better Call Saul Webisode” via Youtube © AMC
「お年寄りを殺したのは私ではないかと警察に疑われています。助けて!」という手紙へのアドバイス。
ソウル曰く「まず『殺す』という言葉を言ったり書き留めたりしないでください。お年寄りは自然死で、たまたまあなたがそこに居合わせただけかも。薬棚を見て処方箋と主治医を書き留めてください。お年寄りはすごく強い薬を飲んでる場合もあるから、製薬会社を訴えられるかもしれません!」…。転んでもただでは起きない。
※ウェイファーラー515はシーズン2ラストでチャーター便と激突した旅客機のことです。
“Wayfarer 515: We’re All Victims (A Message From Saul) – Better Call Saul Webisode” via Youtube © AMC
ウェイファーラーの事故で苦しんでる人たちへのメッセージ。「こんな時我々はこんな難しい質問を自分自身に問いかけます:『神はいるのか?神は何故こんな悲劇を起こしたのか?誰が私にこんなことを?私は誰を訴えられるだろう?』」…。ソウル曰く、自分自身や車、家、職場に破片や遺体がぶつかった場合はもちろん、吐き気や目まい、不安・混乱を感じただけでも訴えられるそうです。「深刻な悲劇で、痛みも甚大です。信じてください。示談金も莫大です」。最後のカットが爆笑モノです。
メニュー二番目の「証言(testimonials)」ページは「お客さまの声」になっていて、バッジャー、ウェンディ、カール・バキンスさん(誰)が動画で登場します。
“Another Satisfied Client of Saul Goodman: Badger” via Youtube © AMC
「おまわりかって聞いたら違うって言ったのにおまわりだったんだ!捕まったけど、バーン!ソウルが来てくれて、二日ほどでストリートに戻れたぜ!本当なら俺の友達と一緒に火あぶりになるとこ…、あ、いや、火あぶりってのは、その、ゴミ箱とかを…」
“Another Satisfied Client of Saul Goodman: Wendy” via Youtube © AMC
「そこに立ってたらおまわりが来てパトカーに乗れって。逮捕するって。でもソウルが来てくれたおかげで刑務所に行かずに済んだ。…ソウルにお金がないって言ったんだけど…彼は『なんとかする(work it out)』って」
※work outには「なんとか解決する」という意味以外に「一発ヤル」という意味もあるそうです。
“Another Satisfied Client of Saul Goodman: Carl” via Youtube © AMC
「20年間、週に75時間も働いて稼いできた。なのに去年の夏、いきなり妻が離婚してって言うんだ。他に好きな人ができたからって。それで彼女が何を手に入れたと思う?彼女は!なんっにも!なん!にも!手に入れなかった!ありがとうソウル!ソウル・グッドマン!」
カールさんだけが唯一心から「よかったね」と言えるエピソードです。ちなみにこのカールさんは本編には出てきません。
それと、なぜかオフィシャルサイトにはないんですが、YoutubeのAMCチャンネルにもう一つ、ソウルのクライアントの動画がありました↓。
“Saul Better Help My Moms” via Youtube © AMC 「警察に車を止められた。そんとき乗ってたトラックが盗みに使われたって。そのトラック俺のじゃないし、運転席の下から警察がコカインや9mm弾見つけたけどそれも俺のじゃない。だからソウルに電話したら、彼が助けてくれた。ただ、そのトラックお袋のなんだ。だから俺は出たけど、お袋は今ムショにいて…ソウルががんばってくれてる。」
「As seen on TV」ページではソウルのTV CMの数々が見られます。
“Old Commercial – Better Call Saul Webisode” via Youtube © AMC
動画「Better Call Saul」は劇中でも流れたものです(S2E8「ソウルに電話しよう!」)。「窃盗で解雇されたり飲酒運転で捕まったら、ソウルに電話しよう!」
“Fatty Fat Fat” via Youtube © AMC
「Fatty fat fat」は、もし太ってしまったら?ソウルに電話しよう!というもので、太った原因となった企業や飲食店を訴えましょう!と呼びかけています。随所にガスのチェーン店「ロス・ポジョス」のマーク出てくるけどいいのかな著作権的に。
“Fighting for You” via Youtube © AMC
「Fighting for you」は「心や体を傷つけられたら、ソウル・グッドマンがあなたのために闘います!」的なもの。ソウルが「彼は本物のファイターだ!そして私もです!」と言うシーンで画面下に「※ソウル・グッドマンはファイターではありません」とわざわざ注釈が出るのが好き。
ちなみにこの動画にボクサー役で登場する方は二人とも米総合格闘技団体UFCに所属するボクサー、ジョー・”ダディ”・スティーブンソンさんと、アイザック・バリーフラッグさんご本人だそうです。
「E-Cards」ページでは、送り先のメースアドレス、差出人の名前を入力すると、4種類のEカードの中から好きなものを選んで送れます。ただ、「へー」と思って実際やってみたけど、文章とか一切なしでカードの画像だけがペローンと送られてくるので、どう嬉しいのかよくわからなかったです…。
「事務所のWebカメラ(Office Webcam)」ページでは、ヒマなときにソウルが事務所で何をしてるか覗き見できます。
“Live Saul Cam — Better Call Saul Webisode” via Youtube © AMC
5分程度の動画ですが、ハゲ隠しや足の爪切り、ゴルフの練習とかしていて、見ていて結構退屈…なんですが、4分あたりでセクシー女性が現れて…(自粛)。
ソウルのファッションブランド(だと思う)「McGill & McGill」のファッションショーも見られます。全品50%OFFだそうです(買えないけど)。一見地味に見えて裏地がヒョウ柄のスーツとか、なんかラッパーみたいな服もあり(こんなカッコしてたっけ?と思ったらS3E7「ハンクの苦しみ」の病院のシーンで着てました)。
他にもデカデカと「WELCOME LAWBREAKERS!(ようこそ無法者たち!)」と書いてあったりとか、「その赤ちゃんがあなたの子供でないと証明できます!今日お電話を!(フリーダイヤルではありません)」とか、シーズン2ラストの航空機事故やロス・ポジョス、ベネキー(テッドの会社)のバナーもあったりして、細かいところまでニヤニヤできます。
さらにページの一番下、「CHECK OUT SAUL’S PHILANTHROPIC CAUSES(ソウルの慈善事業もチェックしてください)」をクリックすると、「ウォルターを救えドッドコム」にリンクされているという芸の細かさw。
ただ、この公式サイト、ドメインがAMCのままなのが残念…。というのも、以前は「bettercallsaul.com」だったようなんですが、スピンオフ「ベター・コール・ソウル」が始まってからは「bettercallsaul.com」はAMCの「ベター・コール・ソウル」のページへ転送されるようになったみたいです。ちなみに「saulgoodman.com」だとソニーピクチャーズに転送されます。