先日公開された「ブレイキング・バッド」の続編映画「エルカミーノ」の「ブレイキング・バッド」ネタやイースターエッグをまとめました。
「エルカミーノ」も「ブレイキング・バッド」なので「ブレイキング・バッド」ネタっていうのもね?と思いつつ。「ベター・コール・ソウル」ネタもちょっとあります。長文注意(長くなったので3ページに分けました)。
以下、映画「エルカミーノ」およびドラマ「ブレイキング・バッド」、「ベター・コール・ソウル」(S4まで)のネタバレに満ち満ちています。未見の方は注意!
【UPDATE】記事公開以降、いくつか追加しました。
音楽について ある”調理”器具について ある人物の頭について
登場した人:マイク・エルマントラウト
映画の冒頭、ジェシーとマイクが川辺で会話していますが、ここはウォルターがマイクを殺したのと同じ場所のようです。見覚えのある丘がありますね。ウォルター
ジェシーが「俺は抜ける」って言った時にマイクがすごーくかすかに微笑むのがなんとも言えず泣く…
「ブレイキング・バッド」S5E7「私の名は…」より
「ブレイキング・バッド」S5E6「ウォルターの執念」より。服装が一緒
ジェシーとマイクが話しているこのシーン、「ブレイキング・バッド」のタイムラインではS5E6「ウォルターの執念」に当たるようです。
予告編の時点ですでにRedditに「ウォルターの執念」のワンシーンだと書き込んでいた人がいたようで、ジェシー役のアーロン・ポールが映画のPR動画で「正解」と言ってました。会話や服装から察するに、マイクとジェシーがウォルターにメスビジネスから足を洗うことを伝える数時間前のことだと思います。
また、このシーンでジェシーがなぜ逃亡先にアラスカを選んだのかが判明しました。マイクならアラスカに行く、と聞いていたからだったんですね…。
ちなみに、マイクは「ブレイキング・バッド」ユニバースの3作品全てに登場した唯一のキャラクターです(「ベター・コール・ソウル」S4時点)。
ジェシーのヒゲが、「ブレイキング・バッド」最終話のジェシーと比べると伸びてるように見えます。私は最初わりとコレが気になりましたが、同じように思った人が多かったようでRedditやIMDb等いろんなところでツッコまれていましたw 「エルカミーノ」のジェシー
「ブレイキング・バッド」最終話のジェシー
関係ある人:ジェーン・マーゴリス
ジャックの倉庫に駆けつける警察をかわし、民家の郵便ポストを車で倒しながら逃げるジェシー。このポストに「212」と書いてあるのが見えますが、この数字は「ブレイキング・バッド」でジェシーの恋人ジェーンが亡くなった回(S2E12)を示唆しているのでは?と多くのファンが指摘しています。
ジェーンの死はジェシーの人生の大きなターニングポイントになりました。
結構長く映ってるもんね(画像は明るくしてます)
「ブレイキング・バッド」S2E12「マイ・リトル・ガール」より
登場した人:スキニー・ピート、バッジャー
スキニー・ピートとバッジャーがゲームをしている部屋の本棚に、スター・トレックの宇宙船のプラモデルが複数置いてあります。
「ブレイキング・バッド」ではバッジャーとスキニー・ピートが大のスター・トレックファンだとわかるエピソードがありました(S5E9 「汚れた金」)。また、二人が座っているゲーム用の椅子もスター・トレック風味なんだそうです(あまり詳しくない)。
ジェシーがピートの家にたどり着いて眠りに落ちたあと、夜〜朝のアルバカーキの風景が映し出されますが、このシーンでふたつの「ブレイキング・バッド」な建物が出てきました。
関係ある人:ソウル・グッドマン
ひとつめはソウルの事務所(だった場所)。この時点で、ソウルがアルバカーキを出てから半年くらい(※)経っているので、既に違う店舗が入っています(寂)。
※この後ジェシーがラジオを聞いているシーンで、ソウルと同時期にABQを出たウォルターについて「半年の間国際手配されていた」と言っています。
スポーツバーになっとる…
「ブレイキング・バッド」S2E8「ソウルに電話しよう!」より
ドラマの中では「元ソウルの事務所に新しくできたバー」ですが、この「Duke City Sports Bar」というお店はこの場所にある本物のお店で、公式サイトにはガッツリ「ブレイキング・バッド」のことが書いてあります。
関係ある人:ガス・フリング
もうひとつは、ガス・フリングの店「ロス・ポジョス・エルマノス」だった建物。
「ブレイキング・バッド」S4ラストでガスが亡くなった上に彼のメスビジネスが公になったため、「ロス・ポジョス」は閉店してしまいました。こちらは「TWISTERS」というお店になっています。
TWISTERSはブリトーやハンバーガーのお店
「ブレイキング・バッド」S2E11「混沌の渦」より
…というのもドラマの中の話で、もともとこの「TWISTERS」というお店がリアル店舗で、ここを借りて「ロス・ポジョス」の撮影をしたようです。公式サイトのテンションがなんとなくロス・ポジョスのサイトに似てる。
登場した人:レイミー捜査官、スザンヌ・エリクセン検察官
ピートたちが観ているTVの記者会見で、真ん中で話をしているのはハンクの上司だったDEAのレイミー捜査官。向かって左側の女性は「ベター・コール・ソウル」S4でヒューエルを訴えようとしたエリクセン検察官です。
登場した人:オールド・ジョー
「ブレイキング・バッド」で何度かウォルターとジェシーを助けてくれた車解体業者のイカすおじいちゃん「ジョー」が登場しました。
男気見せるぜ…!と登場してからの逃げ足の速さに笑う。シリアスなシーンにも笑いを入れてくるところがすごく「ブレイキング・バッド」ですね。
吹替の声も同じなのが嬉しい
「ブレイキング・バッド」S3E6「追いつめられた二人」より
バッジャーとピートは結構な大金をジェシーに渡していましたが、このお金はウォルターからもらったお金の可能性が高そうです。
二人はジェシーが訪ねてきた日の前日に、グレッチェンとエリオットを騙すのに協力したお礼としてウォルターからそれぞれ1万ドル受け取っていました。
「YO!全部やれ!」
「ブレイキング・バッド」S5E16「フェリーナ」より
ジェシーがピートたちから受け取ったのがそのお金だとすると全部で2万ドルあったはずですが、実際に受け取ったのは8200ドル。かなり減ってますが、ピートが「全部渡せ」と言ってるのでありったけ渡したはず。ということは、ほぼ1日で11800ドル(約130万円)使った計算になります…よね?二人は大金をゲットしてすぐに、前出のスター・トレックなゲーム用の椅子や、もしかするとゲーム機やテレビも買い込んだのかもしれません(あくまで推測)。
「ブレイキング・バッド」ネタというより製作陣の内輪ネタなんですが、トッドがジェシーを車に乗せて自宅に行くシーンで、大写しになる道路標識に「HOLLY Avenue」と 「ARROZ road」とあります(のちにジェシーがトッドの家に行くシーンでも複数回映ってます)。
HOLLY AVE – ARROZ RD
ホリーさんとギリガン大先生 via Youtube
実際にはアルバカーキにこういう名前の通りはなく、「ブレイキング・バッド」「エルカミーノ」の製作者で監督・脚本も勤めたヴィンス・ギリガン御大の長年の恋人、ホリー・ライスさんの名前から取ったもののようです。(ARROZはスペイン語で、英語だとRICE)。
「ブレイキング・バッド」のウォルターとスカイラーの娘の名前「ホリー」も彼女の名前が元になっているそうで、ギリガン先生ラブラブすぎ。
関係ある人:リディア・ロダルテ・クェル
夜、ジェシーが車でラジオを聞くシーン。ラジオでは「南西部の麻薬王の新たな被害者」として、ヒューストンの女性に毒が盛られたことを報じていました。この女性、ガスのメスビジネスに深く関わっていたリディアさんですよね。ウォルターに飲まされたリシンのせいで「重体で助かる見込みは低い」ようです。
関係ある人:ウォルター・ホワイト
また、前出のラジオではウォルターが「9人のギャングが虐殺された現場で遺体となって発見された」と言っています。ファンの間では「実はウォルターは生きているのでは?」という声が根強くありましたが、ついに「公式に」ウォルターの死が明かされました。
9人の内訳?は、トッド、ジャック(トッドの叔父)、ケニー(ジャックの右腕)、フランキー、マット、レスター(共にジャックの部下)、さらに名前が不明のジャックの部下二人、そしてウォルターです。
ラジオではウォルターのニュースに続けて、為替市場を報じています。「ユーロの激しい変動によりドル相場が低下」して「ナスダックは34ポイント安…」と言っていますが、これもウォルターのメスビジネスが転覆したせいでは?と見るファンも居るようです。
S4E6「それぞれの不安」
やや深読みな気もしますが、ウォルターはスカイラーにあの「ドアをノックするのが私だ」というセリフを言った時、自分が仕事をやめれば「上場企業並みの(英語では「ナスダックに上場するような」)ビジネスが潰れる」と言ってたので、ありえない話ではないのかも?
Walter : A business big enough that it could be listed on the NASDAQ goes belly up.
次のページに続きますー。