S4E11「降りそそぐ危機」でテッドが転倒するシーン、棚から転がり落ちるオレンジが印象的ですが、これは映画「ゴッドファーザー」のオマージュのようです。

「ゴッドファーザー」は1972年に公開されたフランシス・フォード・コッポラ監督のマフィア映画。歴代映画ベストなどのランキングに必ずと言っていいほど名前が挙がる名作です。

この「ゴッドファーザー」では、ファンの間で「オレンジを見たら死ぬことになる」と言われるほど、誰かが死ぬ(殺される)シーンの前後にオレンジが登場することが多いようです。下の動画を観ると納得かも。
また、オレンジが出てくる全てのシーンをまとめたサイトもあります → What’s with all the ORANGES? ※このページによると、「ゴッドファーザー」制作陣は単に「暗いシーンで映える」という理由でオレンジを使ったようですが。
「ブレイキング・バッド」では、テッドがヒューエル&パトリックから逃げようとして敷物につまづき、転倒して棚に激突するシーンで、オレンジがバラバラとテッドの上に落ちてきていました。このエピソード放映後、ファンの間で「テッドはどうなったのか?」と話題になった際も、当然のように「オレンジ = ゴッドファーザー = 死」というセオリーが持ち出され、「これはあかん…」「お亡くなり」と言われていたようです。
このシーンのオレンジが「ゴッドファーザー」の影響だとスタッフから明言されたことはないようですが、製作者のヴィンス・ギリガンはインタビューで「『ゴッドファーザー』のブルーレイ全部持ってるけど、TVで放送するたびにやっぱり観てしまう。残りの人生毎晩観ろと言われてもいいくらい」と語るほどこの映画が好きで「多くのことを学んだ」とも言っているので、オレンジも意図的なものとみて間違いなさそうです。
実際に転んだのはスタントマン
テッドさん転倒シーンの動画(Youtube)を見ると、かなり派手に転んでいますが、テッドを演じたクリストファー・カズンズのインタビューによると、このシーンで棚に激突しているのはスタントマンだそうです。カズンズは撮影の数カ月前に背骨の手術をしたばかりだったため、本人が演じたのは走って前のめりになるところまで。転倒シーンはさすがに厳しかったようです。

ちなみに、エピソード前半にスカイラーがテッドの家を訪ねるシーンで、チャイムに気づいて玄関に向かうテッドが敷物につまづくシーンがあります。この時、敷物片付けとけばよかったのに…。